「絵本太功記」
二条城配膳の段は掛け合いで、津国の春長、睦の光秀、碩の蘭丸、亘の十次郎、浪花中納言の文字栄に清友。
睦は太い声で堂々とした語りが武将らしい。津国は春長ならばもう少し位取りが欲しい。清友は的確。
ここから始まると物語が分かりやすい。
千本通光英館の段は小住・藤蔵。
小住の語りに貫禄が増している。
夕顔棚は三輪・団七。
女3人の語り分けもきっちり。
尼崎の前は呂勢・清治。
艶のある語り。伸びやかなフシに聞き惚れる。清治はタブレットは見ていないようだったけど、音に精彩がないというか、先が鈍ったというか。ミスタッチ?というようなところも。
後は急病で休演の千歳に代わって靖・富助。
靖の力いっぱいの語りがあっぱれ。語り出して10分で汗だくなのは大役に全力で臨んだからこそ。十次郎の「涼やかなりし」で拍手があったし、「現れいでたら武智光秀」は声量といい迫力といい十分で、大きな拍手。十段目はこうでなくては。後半の瀕死のさつきや十次郎にはもう少し情感が欲しいが、急な代役でここまで望むのは酷だろう。
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