2024年4月21日日曜日

4月21日 四月大歌舞伎 夜の部

「於染久松色読売」
土手のお六と鬼門の喜兵衛、柳島妙見の場から小梅莨屋、瓦町油屋までだが、これだけでは話のすじがさっぱり分からない。刀の折紙を隠した嫁菜の藁包は、売約済みだからと頑なに善六に売らなかったのに、何故か嫁菜売りが持ったままなのもよく分からん。が、玉三郎のお六と仁左衛門の喜兵衛の息のあった調子が見られるだけで価値はある。油屋に強請に入って態度を豹変させる面白さ、小悪党らしい狡さや強かさがたまらない。
番頭善六の千次郎が大舞台で健闘。中間権平の松十郎と歌舞伎座の真ん中でやり取りするのは胸熱。
丁稚久太の松三はどこぞの御曹司かと思ったら松緑の弟子だった。可愛らしい顔立ち。

「神田祭」
仁左衛門と玉三郎がイチャイチャしてるだけで、なんでこんなに嬉しいのか。客席中が幸福感に包まれる。動きがちょっと重たげなところもあったけど、2人が元気で共に舞台に立っているのがありがたい。
若い者の筆頭にやゑ亮と愛治郎。

「四季」
春の紙雛は菊之助の女雛に愛之助の男雛が雅で美しい。五人囃子に萬太郎、種之助、菊市郎、菊史郎、吉太郎。吉太郎は太鼓方をきっちりと。

夏の魂まつりは橋之助の若衆と児太郎の舞妓の仲を取り持つ太鼓持の歌之助が冷やかしてニヤニヤするのが板についてる。橋之助は痩せて顔がスッキリしているのに対し、児太郎は舞妓にしてはゴツいかも。仲居の梅花、芝翫の茶屋の亭主。

秋の砧は孝太郎の一人舞台。夫を待つ妻の寂しさを情感たっぷり。

冬の木枯は木の葉の男女がトンボを切ったり、側面したり、リフトしたりとアクロバティックな群舞が意外に楽しい。みみずくの親玉?の松緑はコントのような扮装。真ん中で踊った木の葉の女、左近が小柄で可愛らしく、踊りも上手い。

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