2024年3月16日土曜日

3月16日 貞松・浜田バレエ団「The Lake」

「白鳥の湖」の改訂でなく新制作だそう。ストーリーも設定もガラリと変わり、白鳥のいない湖の話になった。

森優貴の振り付けはスピード感があって面白く、舞台いっぱいを使ったフォーメーションも面白い。音の取り方はマシューボーンを彷彿とさせるところも。やはり白鳥の湖の音楽はドラマチックだし、群舞が映える。群舞の衣装はユニセックスで、背中が大きく開いた白い上下。マシュー版の白鳥に似てる感じもするが、背中を開けている理由がよく分からなかった(背中が美しくみえるというわけでもなかったので)。照明の使い方も凝っていて、3つのペアのシーンでそれぞれを四角い光で加工ところなど効果的だった。公演を重ねて改善を期待したいのは、1幕の暗転の多さ。曲が変わるたびに暗転する感じで、集中力が削がれる。配置転換のためなのかもしれないが、もう少しスマートにできそう。2幕で母親が魂との交流ののち解脱?するところで、それまで着ていた衣装を脱いで、裸の背中と淡いピンクのロングチュチュ姿に。光に包まれてとても美しいシーンなのだが、脱いだ服を胸に抱えていて、身体で隠しているつもりなのだろうが、見えてしまうので少し興醒め。

白鳥の湖と銘打っている割に、チャイコフスキーでない音楽が多いのにも不満が残った。印象としては1幕の半分、トータルでも3〜4割は知らない曲。新制作とはいえ、よく知っているあの曲をこう踊るのかという驚きを期待しているので、そういう意味ではモヤモヤ。ストーリーもよく分からなくて、何で親子なん?とか、最後父親は魂になったの何で?とか。 
大切な人を亡くした人が色々出てくるのだが、夫を亡くした妻とか、姉を亡くした令嬢とか、誰がどの役か初見ではわからない。プレトークがあったらしいので、聞いていればわかったのかもだが、そもそも事前説明がないと分からない作品って…とも思う。 

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