2024年2月8日木曜日

2月8日 ミュージカル「イザボー」


史上最悪の王妃という触れ込みで、望海風斗のダーティーぶりを期待していたのだが、正直期待外れ。悪徳の限りを尽くしたというが、大して悪いことはしていないと思う。気が触れた王の代わりに様々な男と関係を持って味方につけるというのはこの時代ならさもありなんだし、国家財政を顧みずに贅沢をしたというのも、マリー・アントワネットという有名な例を超えるほどではないし。しかも、大した贅沢をしているように見えないし、それで楽しそうでもないのだ。何のために何をしているのか不明だから感情移入できず、傍観者として見るしかない。ラストのバラの花びらが降ってくる演出も既視感が(「once upon a time in American」?)。日本であまり知られていない人物で、面白くなりそうな人物なのに、生かしきれていないようで勿体無い。よかったのは歌唱面、シャルル7世役の甲斐翔真を味め、シャルル6世の上原理生ら、歌が達者な人が多くストレスなく聞けた。望海もソロナンバーが多く、劇場を満たすような歌唱力は堪能できた。ハードロック調の曲や衣装は残念な感じ。劇団☆新感線を狙ったのか。3重の円柱状のセットが目まぐるしく動き、舞台転換がスムーズなのは飽きずに見られた。

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