1幕は日本もの「光」。山村友五郎、尾上菊之丞、藤間勘十郎の演出・振付という豪華さ。冒頭は友五郎の振付で、三番叟で周年を寿ぐ。これがよかった。専科の浅香櫻子の千歳、桐生麻耶の翁に厳粛さがあり、洋楽に乗せた「とうとうたらり〜」も新鮮。楊の三番叟は機敏な動きが好もしく、日舞の動きを取り入れた速いテンポのステップは「踏んでいる」感があった。動いても体幹がブレないのが見事。ちゃんと日舞も稽古しているのだと感じられた。
…が、その先は今ひとついただけなかった。おそらく勘十郎のパートなのだが、写楽や鼠小僧?、火消しや花魁など様々な登場人物、場面が繰り広げられるのだが、統一感がなく、雑多な印象。写楽のもとに現れた花魁(楊)が燕尾服の男に変じ、ドレス姿の娘役と踊り出すに至るや?しかない。
2幕は洋ものの「INFINITY」(荻田浩一作・演出)。 楊の持ち味は洋舞の方が発揮される。トップスターの風格がついてきて、群舞の先頭に立ってで踊っている時など、率いているという頼もしさがあり、劇場の隅々にまで気を配っている感じがした。
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