2021年9月4日土曜日

9月4日 文楽公演 第二部

 「丗三間堂棟由来」

平太郎住家より木遣音頭の段

中を睦・清志郎。睦は語りが安定してきた。

切を咲・燕三。はじめ声が弱かっただだんだん調子が出てきた感じ。だが、高音は少ししんどそうで音程が不安定。

奥は呂勢・清治。冒頭、呂勢と清治のペースが合わないような感じ(清治が急かすような?)だったが、以降は気にならず。呂勢は堂々とした語りで、和田四郎の悪者ぶりが堂に入っている。婆が池?の上に吊られて拷問にかけられ殺されるのにびっくり。この場面、初めて見たかも。木遣音頭はさすがの美声。(20日に再見。語りの落ち着きが増し、清治も気持ちよさそうに弾いていた。義太夫節の音楽性を堪能)

人形は和生のお柳が人ならぬ者の風情があり、魅せる。玉助の和田四郎は腰に差した刀が抜けそうになるなど、所作に難あり。勘次郎のみどり丸は健気。平太郎の母・簑一郎と平太郎・簑二郎の兄弟弟子ツーショットに胸熱。


「日高川入相花王」

またか、の日高川ではあるのだが、新人の聖太夫の東京デビューなので、と思ってみていたら、掛け合いだし、ほとんど語る場面がなかった。緊張のせいか、座り姿勢がやや反り気味なのが気になった。(20日は薫太夫。落ち着いて見えた)

三輪の清姫はいいとして、船頭が咲寿か…。ツレで碩と聖。三味線は団七、清丈、錦吾、清允、清方。錦吾がしっかりしてて頼もしい。(20日の咲寿、なんだか気合入りすぎな感じで、討ち入りにでも行くかのよう。船頭は武士ではないのだから、もっと軽い感じでいいのでは?)

人形は清五郎の清姫に勘市の船頭。清姫は可憐な様子が良かったのに、川を渡る場面で人形の扱いが少々雑に見えたのは惜しいことよ。

0 件のコメント: