2021年7月16日金曜日

7月15日 VR能「攻殻機動隊」

正直、話のタネに…というくらいの気持ちであまり期待していなかったのだが、意外に面白かった。
一番の眼目は、不意に消えたり、現れたりする素子(シテ)。それも、段々と姿が朧になるような感じもあって、現実と仮想空間を行き来するわうな不思議な空間。アフタートークによると、舞台上に斜めに鏡が仕込んであるそうで、そこに写しているようだ。(終盤、下手のカーテンの後ろで舞う素子の装束が垣間見得ていたのは、鏡の前で演技していた姿?)

地謡の力も感じた。録音だったのが残念だが、地を這うような低音が異空間を描出するのに適している。ただ、演者の声についてはワキの馬頭は地声だったのに、シテは録音だったのは残念。異空間を漂っている演出か、複数で演じている便宜上からか。

装束はよく見るような能装束なのに、面がマネキンみたいなのは、作品の世界に合っているとも言えるし、能らしくないとも。

アフタートークの人選が??だったのだが、近く上演する作品のキャストと聞いて納得。

0 件のコメント: