2018年9月26日水曜日

9月16日 文楽9月公演 第二部

「夏祭浪花鑑」

住吉鳥居前から団七内までの通しで話がよく分かる。磯之氶のどうしようもなさとか、団七のしょうもなさとか。

住吉鳥居前の段の口は咲寿・友之助。浄瑠璃らしい語りにはなっていたが、少々元気が良すぎるか。三婦、お梶らの語り分けはできていたが、キャラがちょっと違うように感じた。三婦が声のトーンは若いのに爺さんのようなゆったりした口調。奥は睦・勝平。勝平の三味線は明朗でいい。睦の三婦は若すぎ?団七は悪くないと思うのだが。

内本町道具屋の段は口が亘・清公。ハキハキとした語り。清公はきっちり。奥は三輪・宗介。磯之氶のダメ男ぶりったら。

道行妹背の走書は織、芳穂、文字栄、南都に団吾、清丈、錦吾、燕二郎。

釣船三婦内の段は口が小住・寛太郎。堂々とした語りで声がよく出てる。奥の呂勢・清治は今公演イチかも。人物の語り分けが明快で、聞いていてストレスが少ない。何より、お辰の格好良さ。人形の簑助も最近ないくらい生き生きしてて、ちょっと首を傾げたり、肩を入れたりする仕草が体で語るよう。焼きごて後の三婦の「出来た!」はちょっと性急でもうちょっと間があってもいいように思ったが。

長町裏の段は織、三輪に清志郎。三輪の義兵次は嫌味とねちっこさがいい塩梅で、織とのやりとりがスリリング。清志郎のキッパリした音色も盛り上げた。人形は勘十郎の団七が慣れたものだが、玉男の義兵次が珍しい汚れ役。ラストで徳兵衛が雪駄を拾わないのはなぜ?

田島町団七内の段は文字久・清介。のびのびした語りで、いい声が出てるのがいいなと思ったが、50分ほどの持ち場が長かった。つまらないのはホンのせいか、演者のせいか。アトは希・清丈。

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