2017年7月25日火曜日

7月22日 夏休み文楽特別公演 第3部

「夏祭浪花鑑」 住吉前で咲寿・団吾。発語時の発声が弱いのが気になったが、語り分けがしっかりしてて驚く。三婦の風格、お梶の女房らしさも感じられた。続いて睦・宗介。睦は去年よりは団七らしさがあった。 三婦内は小住・清公。声はよく出ていたが、語り分けに難あり。千歳・富助は安定感があり安心して聞いてられる。簑助のお辰が流石の貫禄。ちょっと首を傾げたり、肩を入れたりする仕草に心情が溢れる。(後日再見して気づいたのだが、介錯が常に簑助の腰を支えていた。それだけ衰えがあるのかと心配) 長町裏は津駒・咲甫に寛治。得意げな咲甫は自信を持って語っているのがよく分かる。津駒の嫌味っぷりとかっぷり四つで聞き応え十分。「悪い奴でも…」と間を持たせず「舅は」までを一息で。人形も勘十郎の団七はお手の物。ただ、腕関節が、2つあるみたい。足遣いがよくて、キッパリとしてた。義兵次の玉也は嫌みの程度がやりすぎないのがいい。 歌舞伎との違いで気づいたことは、住吉前で三婦のふんどしは外さない、三婦内に獅子舞が探りに来ない(後の詞章では来たことになっている)、訪ねてきたお辰におつぎが嫉妬するくだりはなし、鉄弓を当てたお辰に水と薬を飲ませる(←どこで準備してたんだ?)、お辰の「うちの人が惚れたのは…」のくだりはなし、磯野丞は傘をささない、こっぱの権らを懲らしめるところで三婦は着替えず、権の足をもって引きずっていく(←生身の役者では無理)。長町裏では団七は義平次に金の入った包みを見せる(歌舞伎では懐に入れたまま触らせる)、揉み合ううち泥場に蹴りこみ義平次が泥まみれ、水を浴びたあと(本水ではない)団七は体をふく。三婦内と長町裏の幕開きにだんじり囃子。

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