「ダフニスとクロエ」
初見だったのだけど、ストーリー性の強い作品。あらすじを読んでいなければ、何が起こっているのかわからないかも…。愛し合うカップルがいて、横恋慕とか、すったもんだあって、最後はハッピーエンド…という展開は、同時に上演された「真夏の夜の夢」と共通か。
近現代っぽい音楽があんまり好きではないなぁ、と思って後で調べてみたら、ラヴェルの作品だった。ボレロもそうだけど、近現代の作品って、振付も含めて苦手だ。調和が保たれず、不協和音というか、わざとバランスを乱すようなところが。
最後の群舞が圧巻。
「真夏の夜の夢」
吉田都さんの踊りが見たくて。今回はタイターニア役。演劇で何度か見たことのある作品だったので、タイターニアって女性のメーンキャストではないのでは?と思っていたが、バレエでは違うらしい(笑)。ドン・キホーテでもそうだけど、バレエでは主役が変わってしまうようことがよくあるのね。
踊りは、端正で危なげがなく、素晴らしかった。初めて舞台で見たけど、小柄なのに、目を引きつけられる。手足の長さとか、西洋人の中に入ると身体条件は決してよくないのに、他のどのダンサーにも負けていないのはさすが。
パック役のアレクサンダー・キャンベルが、意外にマッチョで、最初違和感を感じたけど、踊りは素晴らしい。ピルエットなんて何回回ったんだろう?こういう道化師的な役は、小柄で細身のダンサーが演じるものだという、勝手な先入観があったのだが(だって、王よりもガタイがいいんだよ?)、踊りの力に説得されたとうか。
ボトム(ロバート・パーカー)がチャーミングな踊り。ロバに変えられたところではポワントで(!!)踊っていて、びっくり。かぶりものして、さらにポワントでって、かなりハードルの高い役だよねえ。
オベロン役のセザール・モラレスは、都さんといいバランス。端正な踊りで好印象。
インドの男の子役の子役、東京バレエ学校の子どもらしいのだが、なんか素人っぽい(笑)大人に手をひかれるまま、右へ左は歩いているだけ、という感じで、歌舞伎の子役のようだった。そういう演出なのかな?
東日本大震災へのチャリティー公演だったので、休憩時間と終演後にダンサーたち(当日出演のなかったツァオ・チーや佐久間奈緒も来ていた!)がロビーで寄付を募っていたのだが、みなさん写真を撮るばっかりで、募金をする人は少数…。傍で見ていて、何だか恥ずかしくていたたまれなくなった。チケットを買うこと自体が支援の一環なのだから、それ以上何かするかどうかは本人の自由だけど、写真を撮るなら、少しでも募金すべきでは?ファンだったら協力しようよ!
0 件のコメント:
コメントを投稿