2007年11月5日月曜日

吉例顔見世大歌舞伎 昼の部

「種蒔三番曳」

孝太郎が思いのほか良かった。3階席から観たせいか、キレイに見えた(笑)。身のこなしとか、手振りとか、美しいなあ…と。

梅玉はまあ、こんなところか。悪いところはひとつもないのだが、ものすごくイイとも思わなかった。

「傾城反魂香」

私、このお芝居すきじゃないかも…。どもりがうっとおしい。

…が、吉右衛門の又平はあっさりめ。逆に何でこの程度で差別されてしまうのかが不明。

芝雀のおとくは、やや物足りないか。なんだか、顔もキツメで、情というか夫を思いやる暖かさのようなものが乏しかったような。庶民のおかみさんというより、お武家の内儀っぽいんだよね。先月の笑三郎方が良かったなあと。

修理之助を錦之助。やはりこの人、顔立ちは悪くないのだが、ぱっとしない。

「素襖落」

すおうを漢字変換できたのにびっくり。

高麗屋の太郎冠者。やはり、セリフが聞き取りづらい。

「御所五郎蔵」

今回の目玉。仁左衛門の五郎蔵は惚れ惚れするほどカッコいい!やはりあの、渡り台詞のあたりとか、キッと睨みをきかせるところとか、男前だねえ。

福助の皐月(すげえ、一発で変換した)もよかった。心にもない愛想尽かしをするシーンとか、思わず入り込んでしまった。

…が、最後のシーン。五郎蔵と土右衛門の立ち回りの最中、急に舞台上に座り込んで、「これにて昼の部おしまい」というのはありなのか?勝負が付きかけたところでぷつっと途切れてしまって、なんだか収まりが悪い。

2007年10月14日日曜日

三越歌舞伎 (10月6日観劇)

「傾城反魂香」

オモダカ屋勢ぞろいのお芝居とあって、観たい!と思ったのだ。(でも遅刻しちゃって、春猿の見せ場を見逃したorz)

笑三郎の女房おとくが良かった。前に女殺し油地獄のときも良かったのだが、亭主思いのできた女房っぷりが泣かせる。
右近の又平はちょっとくどいか。

脇役なんだけど、虎が演技上手!結構拍手ももらってたし。歌舞伎の動物で本物っぽいと思ったのは初めてだった。

芸術祭十月大歌舞伎 夜の部 (10月7日観劇)

「牡丹燈籠」

仁左衛門×玉三郎のコンビはやっぱりいいねえ。今回は貧乏な使用人夫婦とう役どころだけど、玉三郎のおばちゃん振りにびっくりしつつも上手いなあ…と。浮気する亭主を早口で攻め立てるところとか、そこらの大女優よりよっぽど説得力がある。世の旦那様方は思わず首をすくめるのでは?

仁左衛門はお峰殺害の場面のすさまじさ。ちょっと「女殺し」を思い出した。金があればいいというものではなくて、夫婦は仲良くできるほうがいいのかなあとも思ったり。

愛之助の新三郎はよかったのだが、七之助のお露が。なんかさあ、ほやぁ~としてて、うそっぽく見えた。新三郎さま恋しや~なんていっても、この人が焦がれ死になんてするかねという感じ。幽霊になってからも、怪しさとか恐ろしさとかないしさ。
 
「奴道成寺」

三津五郎のフルコース!牡丹燈籠でも、語り手の円朝をやってたし。

所化の薪車が何か痛々しい。二枚目も損だねぇ。

芸術祭十月大歌舞伎 昼の部

「赤い陣羽織」

まるで、ドリフのコントを見ているよう。誤解が誤解を生んで…というありがちなストーリー。
錦之助の三枚目ってなんだかなあ。NINAGAWA十二夜で初めてカッコいい!と思ったのに、それ以来、いいと思う役がない。今回もしかり。
孝太郎の女房は愛嬌はあるのだけど「美人で気だても頭もいい、できすぎた」女房というのはちょっと…。この人やっぱりブサイクなんだよ。しぐさとか表情とか、かわいくしようとしてるのはよく分かるんだけど。
翫雀のお代官は、柱にぶつかる演技が「もうええっちゅうねん!」と突っ込みを入れたくなるようなしつこさ。確かNINAGAWA十二夜でもやっていたよね?コントならお約束なボケだけど。

「恋飛脚大和往来」

藤十郎の当たり役というので期待していたのだが、お年のせい?息継ぎの度に「じゅるるっ」という音が耳障りで。泣いている場面なら、しゃくりあげているのかとも思うけど、登場してからずっとなんだもん。上手い下手より、その音が気になってしょうがなくて、思わず意識が飛んでしまったorz
三津五郎の八右衛門はよかった(でも見せ場の忠兵衛をいじめるシーン、ほとんど意識が飛んでたんだよ。これもみんな藤十郎のせいよっ)
おえんの秀太郎はさすが。粋で味があって、魅せた。
時蔵の梅川はまあまあ?この人、赤姫のイメージが強すぎて、傾城はちょっと違うように見えてしまう。

新口村は始めて観たのだけど、孫右衛門の我當はよかった。梅川とのやり取りが主だったので、じゅるじゅるも気にならなかったし(苦笑)

「羽衣」

まあ、舞踊劇なのですが、あまり「ほうっ」と見とれることもなければ、「すげーっ」と感心することもない
。期待しすぎちゃったのかなあ。
今回は花道横、しかもすっぽんのあたりという席だったので、玉三郎の登場時、間近でいろいろ見えてしまったのだけど、この人、指のつめは結構ごっついなあとか、変なところに目が行っちゃって…
愛之助の踊りは悪くなかった。

2007年7月27日金曜日

七月大歌舞伎@松竹座

行ってしまった2回目!総じて前回より集中して見られたし、物語に入り込めた。より深く味わえたかな。

「鳴神」
愛之助の鳴神上人が観たかったの。私の評価は愛之助>海老蔵。今回、海老蔵と他の役者さんを観比べて分かったのは、海老蔵のセリフが嘘っぽい…というか中味が伴ってない感じ。海老蔵のセリフって、小学生が丸暗記したのを暗唱してるのに似てる。うわべだけなぞっているようで、内容が伝わってこないのだ。正直、今回愛之助の舞台を観て初めてセリフの内容が分かったところも多かった。声の調子とか大きさとか、一見(一聴?)同じようなのに違うのは、多分、セリフに感情が伴っているかどうかだと思う。
ともあれ、愛之助の鳴神は、冒頭、威厳があり偉いお坊様らしさが出ていてgood。雲之絶間姫の色香に迷うところはあっさりしすぎている気もしたが、最後の怒りはそれまでとの対比が出ていて良かった。見るまでは、荒事の迫力を出せるのか不安だったけど杞憂だった。型の美しさだけでない、演技としての素晴らしさがあったと思う。面白かった。
「橋弁慶」
改めて、弁慶似合う。踊りの良し悪しはよく分からないけど、手足が短く見えるのがマイナスか。何だかじたばたしているように見えるんだよね。
最後、義経を見送って、「よき人と巡り会った」というように笑みを浮かべるところ。ああいう、もの言わんとする表情はうまいと思う。

「渡海屋」
今回は子役がちゃんとしてたので(代わった?)安心して観てられた。秀太郎さんのノロケのセリフや、安徳天皇とのやり取りも集中して楽しめたし。銀平の天気を読む力をのろけるところは、秀太郎さんのようなベテランはさすが。自然だし、しっくりくる。
仁佐衛門さんの知盛は素晴らしい!私なんぞが偉そうに言うことではないが、演技に身がある。説得力がちがう。錨がちゃんと重そうに見えるもの(苦笑)
愛之助の相模五郎は悪くないがもう一味欲しいか。後半のシリアスなところはいいが、前半の道化はもっと思い切りやってもいいのでは。この人は真面目すぎるのか、三枚目がなんか物足りない。
子役は無難にこなしてた。夜の部の子かな。薪車の義経はちょっと威厳が足りない感じ。セリフにもっと重みが欲しかった。歩き方もどこかぎこちない。海老蔵とどっこいどっこい?

「鳥辺山心中」
二枚目の愛之助がいい。隣にいるのが孝太郎でなければ…いや、もっと老け役とか、不細工な役ならいいのだけど、道行きのシーンでポーズを決めてもイマイチ入り込めないというか。
若い芸者役の竹三郎さんに改めてびっくり。ちゃんと娘に見えた。これが芸の力?
薪車は似合いの役。正義感の強い直情型の役は男前がイキる。

「身代座禅」
仁座衛門さんの右京可愛い。出てきた時から客席がほのぼのした雰囲気に包まれる。スケベ笑いをしてても品があるんだよね。玉の井がいないか確かめるところとか、やりすぎないのがいい。コントじゃあないんだからさ…ということが見比べて分かった(笑)
愛之助の太郎冠者は全出に同じ。道化役はもっと思いきってやってくれい。
歌六さんの玉の井はあっさり。もう少し可愛いらしさがあってもいいかな。

「女殺油地獄」
今回一番観たかったのがこれ。海老蔵と比べて、逆に「ああ、お手本はこうだったのね」というのが分かった。レプリカばかり見せられてたものの、本物をようやく見られた。(獅童の与兵衛も見たので)関西弁が自然なのは勿論、セリフの意味がよくわかる。うわべだけなぞっても中味は伝わらないってこと。
殺しの場での狂気も、派手ではないがぞっとするような凄みがあった。前半の軽薄さと狂犬のような狂気に、海老蔵ハマリ役かも…と思っていたが、もっと上質なものもあるんだなあ。海老蔵のが劇画とすれば、仁座衛門さんのは精細な鉛筆画?うまい喩えが見つからないが、ステージが違う。いやあ、凄かった。
孝太郎のお吉は良かった。こういうちょっと老け役?は嵌まる。
歌六さんと竹三郎さんの夫婦は泣かせる。うまい役者がやるとあり得ないお話も説得力を持つから不思議。思わず乗り出すほどの好演。

2007年7月24日火曜日

7月7日松竹座

随分間があいてしまったけど、2回目を見る前に。

【昼の部】

「鳴神」
海老蔵の鳴神上人はなんか薄っぺら。霊験あらたかな上人さまには見えず、ただのスケベじじい?孝太郎の雲之絶間姫も、お堅い上人を美貌で麗絡というより、人妻が近所のご主人を誘惑、、、程度にしか見えない。怒りのあまり姿が変わってからは、さすが成田屋の芸だけあって見映えはよかったが、怒り心頭というよりなんかふざけてるように見えた。総じて、こんなもの?

「橋弁慶」
愛之助の踊りはどうなんだろう。あまりよく分からないので評価はできないのだが、手足が短いせいか、いっぱいいっぱいに見える(気がする)義経役の壱太郎は若々しく、好感が持てた。ひらりと舞うところがいい。ただ、鼻の下の汗が気になって…(すまん)

「義経千本桜」

仁左衛門さん、さすが。知盛の迫力たるや、正月の浅草で見たものとは似て非なるものだった。(比べては失礼ですが)ああ、こういう話だったのねと改めて分かったというか。

秀太郎さんの典侍の局はまたすばらしい。銀平の女房の時、旦那の空を見る力を自慢するところとか、余裕がある演技。こういうお役は、ベテランの俳優さんの方がいいなあ。ただ、典侍の局見せ場、安徳天皇を抱いて入水しようかというところで、安徳天皇役の子役が眠いのかグラグラ揺れてて後ろの黒子さんに支えられてようやく立っているという状態。しかも、場面転換で袖に引っ込んだあと、大物浦の場では、舞台に出るのを嫌がって泣き叫ぶ声が。秀太郎さんがアドリブで天皇のセリフを代わりに言ってストーリーは進んでいったけど、こんなことってあるのね。眠そうな子役のせいでせっかくの悲劇のシーンが笑いに包まれるし、緊迫感のあるはずのシーンで子供の泣き声が聞こえるしで、ストーリーに集中できなかったのが返す返すも残念。

愛之助の相模五郎は…ごめん!鶴亀さんのほうがいいと思ってしまった。いやね、愛之助と鶴亀のコンビがよかったなあと。魚づくしのやり取りとか、曲がった剣をさやに収めようとするとこととか、ちょっとあっさりしすぎ?もっと笑わせて欲しかった。渡海屋奥座敷の場での相模はよかった。

海老蔵の義経は……。この人、すっきり系の美男子を演じるとき、どうして地に足が着いていないというか、重心が浮ついたような、焦点の定まらない表情をするのだろう。こういうのが高貴だと思ってる?義経の威厳が感じられなかった。

【夜の部】

「鳥辺山心中」

愛之助はともかく、孝太郎が美しくないんだよね…。いまいちうっとりできないのはそのせいか。

びっくりしたのは竹三郎さん。いつもは老け役ばっかりだけど、若い芸妓役がちゃんと若く見えたのに驚いた。これが芸のなせる業なのね。孝太郎より華がある気がした。

「身代座禅」

仁左衛門さんかわいい。右京が出てきた瞬間から会場がほのぼのムードに。インタビューで品をなくさないようにとあったけど、まさにそう。コミカルなんだけど、やりすぎがないので、上品な感じに収まってる気がした。

「女殺油地獄」

海老蔵の関西弁とか、心配していたのだが、意外によかった。歌うような台詞回しは相変わらずなのだが(苦笑)、与平衛のどうしようもなさが出ていた。(単に地を出しただけ?)殺しのシーンの狂気は、狂犬のようで、これまた、意外によかった。

孝太郎もこういう、ちょい老け役だと悪くない。世話を焼いてやったのに、殺されちゃう割に合わない薄幸さとか、感情移入できた。

2007年7月20日金曜日

NINAGAWA十二夜

15日の昼の部を観劇。

菊之介がいい!若侍(?)と可憐な姫、さらに男装した姫の3役の切り替えが見事。観る前は、役柄がごちゃごちゃになってしまうのでは…と心配していたけど、そんな心配は無用だった。男装しているときにふいに女の声になってしまうところなんかもとても自然で。今の若手女形の中では一番の美人さんだけあって、美しい姿に見とれるほど。早替わりが随所に盛り込んであって、歌舞伎らしさを十分堪能できたし。

バロック風音楽と三味線の音が奇妙に融合していて違和感は感じなかった。鏡の舞台も、ハーフミラーが有効に使われていてグッド!

意外によかったのが錦之介。前に襲名披露を見たときは、何か無味無臭な役者さんだなあと思っていたのだけど、今回の大篠左大臣役は「カッコいい!」と思った。報われぬ恋に苦悩する姿とか、惚れ惚れするような男前ぶりなのだ。もともと顔立ちはキレイなので、適役にはまれば輝くということか。いやあ、お見それしました。

亀次郎のまあはちょっとやりすぎの感も。大河の武田信玄役で見直していたところだったので、ちょっとがっかり。この人が女役をすると、どこかおばちゃんみたいというか、垢抜けないのはなぜだろう?下ぶくれ気味の輪郭のせいか!?

2007年6月19日火曜日

6月18日 ラプソディーインブルー

感想を一言で言えば、ダンスって素敵!
よく知られた音楽に乗せて、一つ一つの動きがとにかく格好いいのだ。踊ってる人たちは気持ちいいだろうなぁ。あんなふうに音と…一体化というのとはちょっとちがう、音と遊ぶ感覚?リエゾンとアシンメトリーのバランスとか、早振りと溜めのタイミングとかが、絶妙で心地いい。自分の身体を自在に操って表現できるっていいなぁ。


盤上の敵の時も彼の振り付けの方が良かったと思ったし。

2007年5月17日木曜日

ロッキー・ザ・ファイナル

ハワイからの帰りの飛行機で映画を観た。
別に興味もなかったし、内容に感動もしなかったけど、一つだけ気になった言葉が。正確には覚えていないけど、「人生は打ちのめされることの連続。それに負けたら終わりだ。常に前向きに立ち向かってこそ、勝利できる」…というようなことをロッキーが息子に言う。そのロッキーは、50過ぎてから急にプロに返り咲いて、現ヘビー級チャンピオンとほぼ互角に戦い、9ラウンドまでもつれた試合は1ポイント差でロッキーが負けるという、おおよそ現実感のない展開。ロッキーが何でそこまでプロでの試合にこだわるのかがよく分からないし、「やり残した何か」をやり遂げるにしても、現役のチャンピオンとの試合は無理がある。何か、闇雲に前向きなアメリカ人らしいというか、努力至上主義というか、疲れるなあと思いつつも、あまりがんばらなくなってる自分には耳が痛かったり。

でもね、仕事ばかりの人生(物理的に拘束されている時間が多いという意味で)って空しいなあと、ハワイの海を見ながら思ってしまったのだよ。もうちょっと、上手にワークライフバランスをとらないと、私の人生勿体無い。会社に人生ささげる気はないし、ささげたとしても、決して報いてはくれないのだから。

河合早夫の本に、努力すれば結果が出るのではないという言葉があって、努力しても報われないことに腹を立てたり、失望したりするべきではないということが書かれていたけれど、でもやはり、時には報われることがないと、正直やってらんないという気持ちになる。

2007年4月17日火曜日

四月大歌舞伎

16日昼の部を観劇。

當年祝春駒
 獅童、七之助、勘太郎が並んで踊っていると、勘太郎の上手さが目立つなぁ。踊りに余裕がある。裏を返せば、後の二人が板についてないように見える。もちろん、型はなぞっているんだけど、身についていないというか…(えらそうなこと言ってるな、我ながら)惜しむらくは勘太郎って、地味。顔を作ると、獅童ってすごく映えるんだけど、勘太郎は目鼻口のつくりが小さいせいか、こけしみたい。

頼朝の死
 想定外に芝のぶ丈の出番が多くてよかった!せりふも沢山あって、美声を楽しみました。どの女形よりも女らしいよね。
 ストーリーは…。泣き叫ぶ小周防(福助さん)がうるさい。そういう台本なんだろうけど、皆して泣き過ぎ。頼朝の不祥事を隠さなければならない家臣の苦悩、父の死の真相を知りたい頼家のいらだち、と登場人物の心情に共感しにくいなか、延々と続くやり取りにうんざり。もう少しあっさりできないものか。

男女道成寺
 今回のお目当て。仁左衛門さんの桜子が見てみたかったのだ。美しくはありましたが、踊りなれている勘三郎さんと並ぶと見劣りするな、というのが正直な感想。勘三郎さんは改めて、踊り上手いなあと思いましたが、今ひとつ、入り込めないのはルックスのせい?あのずんぐり体型と短い手足が、いちいち現実に引き戻してしまうのだ。でも、あの外見であれだけ魅せるのは逆にすごいのかも。人情モノとかだと、勘三郎さんの過剰なサービス精神にうんざりしてしまうのだけど、こういう、アドリブの入り込む余地のないものは芸に集中できるのでいい。

菊畑
 正直あまり印象が…。中村錦之助襲名公演なのに……は、華がない。上手くて顔立ちもキレイなのになんで!?信二郎の時もあまり印象に残る役者さんではなかったけど、襲名で真ん中に据えてもらってもあまりかわらないような。隣のおじいがガッツリ寝てたのがすべてを物語っている?

2007年4月16日月曜日

ありえない出来事

今日はかなりブルーだ。信じられないことが起こった。
帰り道で転んで両膝を擦りむくケガ。小学生じゃないんだからさあ。
段差をジャンプしたときは「イケた!」と思ったんだけど、雨で地面が濡れていたせいか、気づいたら両膝、両手を着いていた。ひざからはだらだらと流血してるし、しばらくキズが残るなあ…。
風邪気味で思考能力が低下していたとはいえ、とほほな出来事。

今日は早寝します。

2007年4月15日日曜日

座右の銘?

この間、萩の家のお弁当にいい言葉がついてたので写してみます。
最近、食生活が変なので、心に刻みましょう(笑)

五観の偈(げ)

一には功の多少を計り、彼の来所を量る。
 (私たちのいただく食事はいかに多くの人の手数と労力が費やされているか、その苦労を思い天地自然の恩恵を忘れてはならない)

二には己れが徳行の全欠を忖って供に応ず。
 (自分の人格を完成せんが為、又、自分の業務を完全に勤める為に食事をするのである。自分を省みて欠点はないか反省して頂戴する)

三には心を防ぎ過を離るることは貪等を宗とす
 (貪りの心、瞋り心、因果のわからぬ愚痴の心で食事をしてはならない)

四には正に良薬を事とするは形枯を療せんが為めなり
 (日々食事を摂るのは飢えや渇きをいやし、肉体の枯死を免れる良薬と思い、平和な心持ちで食事をする)

五には成道の為の故に今此の食を受く
 (私たちが食事をいただくのは、人間として大道を成就せんがためである。人生の真の意義を見失って、一生をムダにすごさないよう成道の為に食事をする)


いやはや。最近なんだかいらいらしていて、むやみに食べたり、変なもの食べたりしてたので反省。
食事は体を作るものなんだから、大事に摂らなきゃ。

2007年4月8日日曜日

SDP

7日昼の部を観てきました。やっぱりダンスっていいなあ…。大体の流れはこれまでのSUPER DANCE BATTLEと同じなんだけど、ジャズあり、バレエあり、ブロードウェイのショーダンスありとてんこ盛りな内容で2時間ちょっとがあっという間に感じました。私ももっと上手くなりたいと、いまさらながら思ったり。

ただね、西島千博さんの「ボレロ」。前にジルベスターコンサートで踊ったときにも感じたんだけど、あんまりカッコよくないよ。2番プリエでリズムを取ってる姿って、美しくないと思うのだけど(だって四股踏んでるみたいじゃん)。あとあの髪型&メイクは怪しすぎ。

一方、Kバレエの若手2人(橋本直樹&宮尾俊太郎)はよかったな。熊哲ばりに跳ねる跳ねる。高~いジャンプをバンバン見せてくれました。

そして、ダレン・リー。そんなに難しいことをやってる様子はないのだけど、魅せる!カーテンコールでみんなで出てきたときも、一人でステップ踏んでたり。何か惹きつけられる。ああいう、ショーダンスも踊ってみたいなと思わされました。

楽しかったんだけど、観終わったあと何か物足りなく感じるのはどうしてか。ダイジェストばかりで、もっとじっくり観たいと思っちゃうのかな。

2007年4月4日水曜日

浪花花形歌舞伎

4月1日の初日、2部と3部を観劇。

2部
「雨の五郎」
 呆然というか苦笑というか。初めて見た演目だったのですが、進之介丈の踊り、いっぱいいっぱいな印象を受けたのは私だけ!? 見ながら「お遊戯会」という言葉が頭をよぎります。見得を切るときに、「にやり」と得意げに笑うのは、あれはそういう型なんでしょうか?動きもなんだかぎこちないし…。10分くらいで終わってしまったので、あれっ!?というまま、休憩に突入してしまったのでした。

「かさね」
 孝太郎&愛之助丈のコンビはたびたび見てますが、こういうおどろおどろしいお話は結構好きです。美しい舞台でした。ただ、愛之助丈はあんまり悪人に見えないですね。もっと凄みのある悪役でもいいのかなと。孝太郎丈は容貌が変わる前もあんまり「美しい~!!」と思えなかったので(すみません…)、醜くなってからのびっくりが少なかったような。でも、いい舞台でした(言い訳みたいだけど、ホントにそう思ったんだよ)

「曽根崎心中」
 3日も経ってしまったので、あまり印象が…。

3部
「夏祭浪花鑑」
 今回のお目てはこれでした。以前、コクーン歌舞伎で勘九郎さんが団七を演ったのを見ましたが、印象は全く違いましたね。愛之助丈の団七は、さわやかな印象。ああいう人情モノは勘九郎(現・勘三郎)さんの十八番と思ってましたが、上方のお芝居もいいですねえ。だんっ!と足を開いて見得を切ったり、動きがきびきびしてて、躍動感を感じました。一個だけ難を言えば(おこがましいのを承知で)、団七が義父を殺してしまうシーンで愛之助丈が「しもた~!」という台詞、いつも同じように聞こえてしまうのですが。同じ引き出しから演じてるんかいな。