2026年8月9日日曜日

8月9日 八月納涼歌舞伎 第一部

通し狂言「怪談牡丹燈籠」 辰之助のお露が可憐で、世間知らずな箱入り娘の一途さで、恋煩いで死んでしまうのも不自然ではない。死んでからは湿度を増して、美しさの中に薄寒さを漂わせる。緑の乳母が好演で、お嬢様大事の忠義さと、幽霊になってからはじっとりと不気味。染五郎の新三郎は色男だが案存在感が薄い。 巳之助の伴蔵がチャキチャキした江戸弁で気風のよさ。お峰を殺すところは、騙して連れ出したのに何の呵責もない感じで、冷酷さを感じた。本水を使っての立ち回りののち、最後は川に落としたはずのお峰に引き摺り込まれ、何とも殺伐とした幕引きだった。お峰の右近は達者で、立板に水のセリフでは拍手が起こったほど。だが、玉三郎の方がよかったと感じてしまう。ポスターで誰よりも狡そうな顔をしているのだが、むしろ一番悪意がないのではと思う。 新悟のお国、橋之助の源次郎ペアの悪巧みがかなりしっかり描かれ、最後は平左衛門の亡霊?に操られた源次郎が自らの腹を刺し、その刀にお国も刺されて事切れる。 伴蔵宅で、お六(菊三呂)が新三郎が亡くなった経緯を語るのはリアルか狂言か。 満員御礼ながら、アップグレード幕見はガラガラ。

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