2025年7月7日月曜日

7月7日 ロベルト・ボッレ・アンド・フレンズ

大阪・関西万博のシャインハットでの特別公演。 無料公演ながら、12作品を上演し、ボッレはこのうち5作品に出演するという奮闘ぶりでタイトルに偽りなし。上半身裸の衣装が多く、ギリシャ彫刻のような身体美を見せつけるよう。コンテ作品ばかりだったが、バラエティに富んだ構成で見応えたっぷりだった。事前の案内には1時間と書いてあったけど、1時間45分くらいあった。 「カラバッジョ」 メリッサ・ハミルトンとボッレ。ボッレは上半身裸でギリシャ彫刻のような身体美を見せつけ、ハミルトンもミニマムな衣装でしなやかな体のラインがよく見える。アクロバティックなリフトもあってスリリング。 「エスメラルダ」 坂本莉穂と清田元海。プロが踊るエスメラルダを観たのは初めてかも。坂本は軸がしっかりしている感じ。タンバリンを鳴らすところは音楽とずれてしまうところもあったが。清田はジャンプに迫力があった。 「ムーンライト」 ボッレとトゥーン・ラウバッハ。ドビュッシーの「月の光」が流れるなか、月の映像を円形の会場の壁に映す。男性ダンサーのパドドゥはどこか官能的。ラウバッハはボッレに比べると細身なので、2人が並んだバランスが良い。 「ドンキホーテ」 菅井円加とアダムザン・バフティヤール。菅井のキトリは期待を裏切らない。フェッテはダブルが中心だったけど、ポワントワークで遊びを入れるなど、余裕たっぷりで相手を挑発するような視線にどきりとする。 「イン・ユア・ブラックアイズ」 ボッレのソロ。 「タリスマン」 タチアナ・メルニクと清田。床が滑るのか、メルニクがポワントで体勢を崩してハラハラするところも。 「デジタル・シルク」 ラウバッハ自作のソロ。ゆったりしたスーツに革靴という衣装で、ロボットダンスを思わせるハードな振り付け。しなやかで強靭に動く様はゴム人形のよう。終わったあと客席からどよめきが漏れるほど、圧巻の身体能力だった。 「Take me with you」 ハミルトンとボッレ。白シャツに黒の短パンという衣装で、ももを叩いたり指を鳴らしたりしながら登場。 「シェヘラアード」 菅井とアダムザン。 「スプリング・ウォーター」 メルニクとボッレ。ギリシャ神話のようなヒラヒラした衣装。 「Sphere」 ボッレのソロ。宇宙のような映像が投影されるなか、直径3メートルほどの惑星のような球体と戯れるように踊る。最後は球体を抱え、アトラス神のように。 カーテンコール(カーテンはないが)は「イマジン」が流れる中、さまざまな国の言葉で「peace」「平和」の文字が映し出され、レインボーカラーの旗を手にした出演者が並ぶとスタンディングオベーション。とてもいい公演だったけど、運営のグダグダぶりに振り回されたり、舞台が狭いので通常なら斜めの対角線上をシェネで移動するところ、弧を描くようなラインを取ったり、男性ダンサーは数歩戻ってからジャンプしたりと、踊りにくそうなところもあった。

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