新型コロナの影響で、無観客、関係者のみの上演だったが、充実の舞台だった。
「The Bach variations」
大石裕香振付の新作。色調の異なるブルー系の衣装がシンプルにきれい。ポワントをつかった、クラシカルな振り付けで、品がいい。G線上のアリアの冒頭、千手観音のようなポーズが面白い。
「media」
湯浅永麻のソロ。決して理想的なプロポーションではないのだが、惹きつけられる。ロボットダンスのような動きがあったり、バックのカーテンにリフトされたり、包まれたりするのが面白かった。
「I'm for ...M.」
予定していたアディ・サラントが来日できなくなり、急遽2週間で作ったのだそう。女性3人。沢山の傘が下がった舞台、ダボっとした白シャツと黒パンツの衣装が効いていた。森優貴の作品はからりとして、どこか不条理劇を見ているような。
「CACTI」
アレクサンダー・エクマン作、日本初演。
ダンサーでなく、ミュージシャンでなく、ヒューマン・オーケストラと言う通り、台を叩いてり、手を打ったり、息遣いで音を立てる。台を立てて後ろから頭や上半身を覗かせ、急に隠れたりすると、水の中に潜ったように見える。上半身わはだけた衣装に、スイムキャップのようなものをかぶっているのでそう見えたのかも。
男女のデュオは、じゃれあっているようだが、動きとしては高度な振り付けで、目が離せない。
全体としてテンポよく展開するので、飽きさせない。
0 件のコメント:
コメントを投稿