平安末期の時代ものなのだが、ギリシャ劇を思わせる、現代風の演出。階段状のシンプルなセットで、視覚に訴えるのではなく、語りで伝える。キヨヒラ役の愛之助のセリフは耳に心地よいのだけど、イエヒラ役の三宅が聞き苦しい。力一杯演じているし、未成熟な粗削りな様の演出なのかも知れないが、発声など舞台での立ち居振る舞いが身についていないように感じた。
途中、歌が入ったり、舞台の隅で生演奏があったりと、ミュージカルのような一面も。巫女役の新妻の歌は、高音がきれいで、声の太さもあり、神秘的な雰囲気がででいた。
平幹二朗はさすがの存在感なのだけど、あんなお化けみたいなメイクはいらないのでは。
戦乱からの復興と、震災からの復興を重ね合わせたとのことだが、私にはピンとこなかった。ウクライナやパレスチナ、イラクで起こっていることのほうが、よっぽど近いと思うのだけど。
キヨヒラの願いは、戦のない、平和な世界。これって、東北の被災者の願いとはちょっとずれているきがするのだが。
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