気軽に見られる上質なコメディ。冒頭、曽根崎心中ばりに自分たちの世界に浸っている男女が「ちょい待ち!」というおっさんのだみ声で遮られるおかしさ。呂勢大夫の語りが客席をがっちりつかむ。再見なので、前回ほどは笑えなかったけれど、やはり面白い。
この芝居の見どころは人形の動き。「曽根崎心中」や「心中天網島」の名シーンの一部はもちろん、地団駄を踏むおふくちゃんや、水中で泳ぐ半兵衛・おかつなど普段では見られないようなコミカルな動きが楽しい。人形遣いは「人間にできる動きはすべてできる」と言ったそうだが、ある意味それ以上。初見らしいお客さんが、「3人でどうやって動かしてるんだろう」と言っていたけど、
人形が自ら動いているようななめらかさは三人遣いのミラクルだよなあ。
今回は英語の字幕が付いて、ふむふむと思うところも。「曽根崎の母」を「Oprah of Sonezaki」としたり、日本語で「お父さん、お母さん」というところが「Mother&Father」になっていたり。
義太夫や三味線がマイク越しだったので、音が少々聞きづらかったのが残念。
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