2014年5月11日日曜日

5月10日 酒と涙とジキルとハイド

三谷幸喜、久しぶりの本格コメディとの触れ込みで、大いに笑った。

愛之助演じるジキル博士は、堅物で真面目なんだが、姑息。補助金のために実験が成功したと装うなど、ある研究所の騒動を彷彿とさせる、その件に触れることはないのはちょっと拍子抜け。コメディ俳優としての愛之助は、間が今ひとつ。わざと外しているのかもしれないが、イブが忘れていった本を見たくてウロウロするところとか、もっと溜めたほうが面白いのにな〜と思うところが度々あった。スピーチの練習のくだりなど、滑舌よくしゃべっているのだが、内容が全く頭に入ってこないのは、セリフがいいのか、演技力なのか。

反対に、優香の堂々たるコメディエンヌぶりには驚いた。声もよく出ていたし、セリフの間もよかった。2つの人格の演じ分けも達者。主役はジキル博士ではなく、イブなのではないかと思うほど。

藤井隆は期待どおりの面白さ。飛んだり走ったりと動き回って、一番汗をかいていた。

プール役の迫田孝也。これまであまり意識したことのなかった役者さんだが、狂言回しというか、物語の進行役としていい味出してた。



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2階席から俯瞰で見たせいか、全体が見渡せて、面白かった。次に何が来るか分かっているのに、すごく笑った。前回気になった、愛之助の間も、違和感なく。

カーテンコールの最後に、一人ひとりが一言ずつ。愛之助が「いつか再演を」と言っていたけど、どうだか。どうせなら、別の物語を観たいなあ。

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