2013年6月9日日曜日

5月26日 歌舞伎座杮葺落五月大歌舞伎 第二部

「伽羅先代萩」
藤十郎の政岡に梅玉の八汐、時蔵の沖の伊、秀太郎の栄御前…と文句のない配役。杮落しならではの豪華な役者たちが集まって、これぞという舞台だった。
思いがけず、腰元に芝のぶの姿が。相変わらず、楚々としてかわいらしい。

先日、文楽版を観た(聴いた)ばかりなのだが、子役は歌舞伎のほうがいいように思った。「お腹がすいてもひもじうない」などのセリフは、歌舞伎の子役の、あの調子で言ったほうが、より哀れさが際立つというか。(しわがれ声の男性の声よりもね)

床下は幸四郎の仁木弾正に吉右衛門の男之介。兄弟顔合わせで、これまた豪華。短いシーンなのに、見ごたえたっぷり。


「廓文章」

仁左衛門の伊左衛門に玉三郎の夕霧とあれば、観ないわけにはいかないでしょう。
…と思ったのだが、期待値が高すぎたのか、思ったほどの感動はなかったのが不思議だ。伊左衛門のはんなりとしたかわいらしさ、夕霧のぽーっとした美しさ。まあ、非現実的な話ではあるのだが、それに浸るのが観劇の楽しさなのに、いまいち浸りきれなかった。

女房おきさの秀太郎、喜左衛門の弥十郎は安定感があって、芝居を盛り上げる。千之助が太鼓持で共演。仁左衛門ともども、嬉しそうな様子が微笑ましかった。

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