「籠釣瓶花街酔醒」
菊之助の八ツ橋が美しい。この話は八橋の圧倒的な美しさがないと成り立たないので、そういう意味では◎。見染めの微笑みは、謎めいて、思わせぶり。玉三郎の、この世のものとは思われない、吸い寄せられるような怪しい魅力があったのとは一味違うが、これはこれで、惹きつけられる。
良かったのは、愛想尽かし。何の罪もない、お得意様を無下にしなくてはならない辛さが、存分に感じられた。思うに、菊之助の八橋はリアルな女なのだ。きっとどこかの遊廓にいたような、いい意味で俗っぽい。
菊五郎の次郎左衛門は、あっさり。一見物足りなくも感じたが、これもある意味リアルなのだろう。顔が白くて、あばたが浮いて見えたのに、ちょっと違和感を感じた。
七越の松也が美し。
「奴道成寺」
三津五郎はやはり、踊りうまいな〜。
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