2013年1月3日木曜日

12月9日十二月大歌舞伎 夜の部

「籠釣瓶花街酔醒」

菊之助の八ツ橋が美しい。この話は八橋の圧倒的な美しさがないと成り立たないので、そういう意味では◎。見染めの微笑みは、謎めいて、思わせぶり。玉三郎の、この世のものとは思われない、吸い寄せられるような怪しい魅力があったのとは一味違うが、これはこれで、惹きつけられる。

良かったのは、愛想尽かし。何の罪もない、お得意様を無下にしなくてはならない辛さが、存分に感じられた。思うに、菊之助の八橋はリアルな女なのだ。きっとどこかの遊廓にいたような、いい意味で俗っぽい。

菊五郎の次郎左衛門は、あっさり。一見物足りなくも感じたが、これもある意味リアルなのだろう。顔が白くて、あばたが浮いて見えたのに、ちょっと違和感を感じた。

七越の松也が美し。


「奴道成寺」

三津五郎はやはり、踊りうまいな〜。

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