2025年12月2日火曜日
12月2日 吉例顔見世興行 昼の部
「醍醐の花見」
鴈治郎の秀吉はおおらかな殿様。扇雀の北の政所、孝太郎の淀。
松の丸の吉太朗は初めての下げ髪だそう。まつ役の吉弥と並んでの連舞もあり、いい師弟だなあとしみじみ。
加藤清正の虎之介はニヤニヤして軽そうで、太鼓持ちみたいに見える。福岡正徳の鷹之資は安定感がある。
曽呂利新左衛門に進之介。結構セリフや動きのある役だが、つつがなく。年末恒例?の生存確認顔は顔に艶があり若く見えた。
「一条大蔵譚」
幸四郎の大蔵卿は知恵遅れのような阿呆ぶり。本当はまともな人なので、少しやりすぎに感じる。鬼次郎の愛之助、お京の壱太郎は夫婦役が板についている。
常盤御前は七之助。化粧のせいか、冷たそうに見える。
「玉兎」
襲名披露の菊之助。たった一人で南座の舞台をもたせるのだから大人顔負け。月に映るシルエットから、細い手足を綺麗の伸ばした姿勢が美しい。所作が丁寧で、子どもらしい可愛らしさの中にも清々しさがある。
「鷺娘」
映画「国宝」にあやかってかは知らないが、今油の乗っている八代目菊五郎の舞踊を堪能した。
「俊寛」
仁左衛門の俊寛は2年ぶりか。また深化したようで、繊細に描かれる心の動きに感情を揺さぶられた。千鳥を迎える時、我が子を待ち焦がれているような嬉しげな顔。船を見送り、少しずつ声が遠くなっていくと急に寂寥感に襲われ、慌てて追いかけるように花道の海に入っていく。高台に登り、遠くを見送るも、最後は諦観の境地に至る。壮大なドラマ。
莟玉の千鳥は明るく、おきゃんで、少しやぼったい感じが田舎娘らしくていい。成経は隼人、康頼は橘三郎で、歳の差がありすぎと思ったが、だんだん違和感がなくなった。
ダブルキャストで俊寛を演じる勘九郎が基康。急逝した亀蔵に代わり、彦三郎が瀬尾。低音の美声で敵役として不足はないが、亀蔵だったらとつい思ってしまう。「ベリベリとした」声が出せる役者は他にいないし、どこか滑稽みのあるのも唯一無二だった。
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