2024年12月1日日曜日

12月1日 吉例顔見世興行 夜の部

「元禄忠臣蔵 仙石屋敷」

仁左衛門の大石内蔵助、仙石伯耆守の梅玉はセリフ術に不足がなく、やり取りが耳に心地よい。真山ものをやるには当代随一の配役では。(が、客席が暗いこともあり、時折睡魔に襲われる)
四十七士とまではいかないが、35人くらいは舞台にいて圧巻。間十次郎は進之介で年1回の生存確認。セリフをとちってモゴモゴ言っていたのを、堀部安兵衛の中車が引き取ったのはアドリブか?
力弥に鷹之資、磯貝十郎左衛門に隼人、不破数右衛門に松之助、富森助右衛門に青虎ら。
鈴木源五右衛門の笑三郎は立役も上手い。

「色彩間苅豆 かさね」

萬寿のお目見えで、愛之助が与右衛門のはずが怪我で降板し、萬太郎が代役。親子で恋人役ってあまり好きではないのだが。
萬寿は期待通りだが、初日のせいか髷が曲がっていたような。萬太郎は急な代役を健闘していたけど、陽のキャラさなので冷酷な役はニンでない。 


「御所五郎蔵」

隼人の五郎蔵は仁左衛門の指導の後が見られるが、何かが足りない。着物がだぶついて見え立ち姿がどこかスッキリしないし、セリフのキレも今ひとつ。対して、土右衛門の巳之助がいい。落ち着いたセリフもいいし、姿も。(先日の中車よりよほど役らしい)皐月は壱太郎。いつもの籠ったようなセリフ回しが気になる。吉太郎の逢州は大健闘。綺麗だし、セリフもいいし、立ち回りも美しい。

「越後獅子」

鴈治郎、萬太郎、鷹之資。3人並ぶと鷹之資の上手さに目を惹かれる。体幹の安定感が歴然で、同じ振りでも一味違う。


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