第一部は「日高川入相花王」 渡し場の段
旭堂南海が物語の前段を語り、文楽へ。プロジェクションマッピングが紙芝居のようで、登場人物が分かりやすい。ただ、映像を使うと会場が暗くなるのは歓迎しない。清姫は京見物のおりに見初めた桜木親王に熊野で再会して恋心が再燃したところへ、父親から許嫁だと聞かされてすっかりその気に。ところが、親王には別に許嫁・おだ巻姫がおり、ともに道成寺へ逃げてしまう。嫉妬に駆られた清姫は…というところで文楽の渡し場の段につながるのだが、なんで父親は誤解を解いてやらないのかと思う。
床は織、碩、織栄に燕三、友之助、燕二郎。
清姫の第一声で、なんか違うと思ってしまう。好みじゃないのだろうが、可憐でない。一目惚れした男を思い続ける一途さに共感できないと、ただのストーカーだよなぁ。本公演以外は初めてという織栄はソロパートをしっかり。三味線隊は派手な手が耳に楽しい。
人形は紋臣の清姫。黒地の振袖は柄が小さめで、舞台映えしない。蛇体になってからは振り回すのに精一杯という感じ。玉佳の船頭は安定感。
プロジェクションマッピングの背景は、太い線で描いた波がダイナミック。だが、映像を使うと人形に影ができてしまうので、人形が霞んでしまうと思うのだが。
第二部は「増補大江山」戻り橋の段
第二部は「増補大江山」戻り橋の段
織の若菜、碩の渡辺綱に燕三、団吾、友之助、燕二郎。友之助、燕二郎は八雲も。
人形は一輔の若菜が前半、しっとりと美しく。扇を使った舞も優美。一方、鬼の正体を表してからの綱の玉男との立ち回りは迫力があった。
カーテンコールで、若菜の左に紋臣が入っていたのがわかりびっくり。大活躍だ。
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