2016年4月21日木曜日

0420 劇団☆新感線「乱鶯」

いのうえ歌舞伎ブラックと銘打ち、いつもの新感線よりも大人な、ビターな作りだそう。ばかばかしいギャグは抑えめだった。 1幕は話の運びが冗長でダレたが、2幕はスピード感が増して楽しめた。 ただ、救いがない話だ。大東駿介演じる勝之助は人を疑うことをしらないせいか、思慮が浅く、計画が盗賊方に漏れて、結果お店の人たちも自身も惨殺されてしまう。十三郎(古田新太)が盗賊を皆殺しにして復讐を果たすが、最後、黒幕といざ対決というところで幕。カタルシスが足りず、もやもやした気分が残った。 立ち回りが冒頭とラストにあるのだが、むやみに血が飛ぶのが生理的に嫌なのと、あまり代り映えしない気がして、長く感じた。これが楽しみという観客も多いのだろうけど。 勝之介の大東が、むやみにやる気があるが、能力が伴わず空回りする役人を好演。稲森いずみの居酒屋のおかみも、ちゃきちゃきとした江戸の女房が気持ちよかった。古田は足を洗った元盗賊がはまるし、存在感はさすが。立ち回りの動きがやや重かったのは年齢のせいか。

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