2016年2月13日土曜日

0211 二兎社「書く女」

ステージ中央に人の字型の階段がしつらえられたシンプルな作りだが、冒頭、和傘をさした着物の人々が行き交うと途端に明治の雰囲気になった。視覚的に美しく、舞台に引き込まれる。雪のシーンなど幻想的で、演出が見事。ピアノの生演奏も効いていた。 書く女=樋口一葉を黒木華。生活のためとはいえ、書かずにいられない衝動や「嫌う恋」といって恋心を封印してまでも創作にのめりこむ様が胸に迫る。 半井役の平岳大もよかった。「あと30分、20分、15分でも…」と引き留めるのを振り切る一葉の切なさが際立った。

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