「靭猿」
咲甫大夫の猿曳、睦大夫の大名、太郎冠者は始大夫。ほか咲寿大夫、小住大夫。
襲名を祝って華やかに。お猿さんがかわいい。
「口上」
真ん中に新・玉男が座り、向かって左に嶋大夫、寛治、右に和生、勘十郎。後ろは一門の人形遣いがずらりと控える。なかなか壮観。
下手の千歳大夫が司会のような形で進み、嶋大夫、寛治が襲名をご披露。初日のせいか、ちょっと噛んだりもしていたけれど、歌舞伎とは違って淡々とした感じ。和生と勘十郎が同期の思い出などを語り、和やかな雰囲気。主役は一言も話さないというのが文楽風らしい。
「一谷嫩軍記」
玉男の襲名公演なのだが、妻相模の和生と藤の局の勘十郎のよさが勝っていた感じで、主役の熊谷がいまいち。
熊谷陣屋の段の切を咲大夫と燕三。後を文字久大夫と清介。
咲大夫の語りは聴き惚れてあっというまに過ぎてしまった感じだったのに、文字久大夫は聞いているのが辛くて、辛くて。声が聞き苦しくて、早く終われと何度も時計を見てしまった。
「卅三間堂棟由来」
中を芳穂大夫と清馗、奥を津駒大夫と寛治。
津駒大夫の語りが切ない。女房お柳を蓑助が遣い、情感たっぷり。
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