2015年2月28日土曜日

2月某日 ボーカロイドオペラ葵上with文楽人形

能などの葵上をボカロにアレンジしたのかと思いきや、登場人物の名を借りての全くの新作。舞台も現代だし。文楽人形のかしらは時代がかっているのに、中途半端な衣装に違和感を覚える。着物ではないけれど、洋服とも言い難い、民族衣装のようなのだが、人形に似合っていない。携帯電話とかPCとか、今っぽいアイテムが出てくるのも変な感じ。

ボカロの歌(?)をちゃんと聞くのは初めてだったので、不思議な感覚。声のような、シンセサイザーのような、独特のグルーブ感は面白い。セリフが歌詞になっているのだが、ところどころ説明的にすぎるのが稚拙に感じた。途中まで、私には合わない世界だなあと思っていたのだけれど、クライマックスの、アオイがミドリに憑依されて、炎に包まれるシーンでは作品の世界に引き込まれた。何なんだろう、あの不思議な感覚は。

パンフレットにもあったように、作りものの歌姫であるボカロと、魂のない人形に命を吹き込む文楽人形というのはたぶん、相性がいいのだろう。ただ、衣装や顔立ち、物語りの設定(現代ではなく、過去にするとか)には改善の余地ありと見た。

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