2013年7月14日日曜日

7月13日 「ドリアン・グレイ」

マシュー・ボーンの作品中、最もセクシーというだけあって、絡みの多い、官能的な振りが多い。衣装も、パンツ一枚とか、下着姿そのものだったり、露出の多いものだったり、でほとんど半裸…。振りはコンテンポラリー風。腕の動きが多かったのと、アンバランスな姿勢など不調和の美というか。休憩を挟んて約2時間、速いテンポで物語が進むので、飽きさせることがなかった。

UKキャストの方を観たのだけど、主役のドリアン、カメラマン、ドッヘルベンガーのほかはすべて日本人。この点がこれまでのマシュー作品とちがう。日本人ダンサーは総じて踊りが硬いように感じた。余裕がないというか。マシューの舞台は、演技力も必要なのだか、表情が控えめな日本人は無表情に見える点も良くない。乱交のシーンとか、色気のある表情の英国キャストと全然違った。

オール日本人キャストはどうだったんだろう。興味はあるけど、見ると気恥ずかしくなってしまうかも。どこかで、触りだけでも見られないかな。

とはいえ、主演のリチャード・ウインザーは前回の「スワンレイク」の時も見たけれど、あまり好きなダンサーではないので、感動はイマイチだった。裸同然で踊るので、身体付きって大事だと思う。(つまり、好みの身体でなかった。お腹のたるみが…)周囲を虜にするほどの美形でもないし(少なくとも私には通じないし)。

カメラマン役のクリストファー・マーニーはワイルドな感じがよかった。ダンスもセクシーで素敵。

終演後、日本キャストの大貫勇輔と主演2人のトークショーがあった。知らずに行ったので、ちょっと得した気分。内容はそんなに面白くなかったけど。客席からの質問で「あなたにとってのインモラルとは」の答えが「他人が不快に思うことはしない」とか。
役作りで、原作との違いについて聞かれ、リチャードが「原作のドリアンは美を強く意識しているけど、自分は虚栄心を強く出した」と言っていたのに納得。

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