2011年12月17日土曜日

12月17日 木下歌舞伎「夏祭浪花鑑」

歌舞伎をアレンジしているというので、「夏祭」がどんな風に翻案されるのか興味津々。女性が男役を演じるというので、宝塚みたいなのかと思ったら、全然違った。

役者は7人で、うち男1人。一人何役もやってた。衣装は変形の甚平みたいなののまま、登場時に名前を書いた紙を掲げたり、名札を下げることで対応してた。まあ、登場人物が多いので、こうでもしないと誰が誰やらわからなくなっちゃうのだろう。着替え等に時間がかからず、話の流れが途切れないのはよかった。
女性が素顔のまま三婦や団七を演るのだが、思ったより違和感がない。台詞は歌舞伎風に喋るところが多くあって、なかなか上手く真似してるなあと驚いた。歌舞伎のパロディという感じだ。ただ、女性の声のせいか、叫ぶような台詞はちょっと耳障りに感じた。殺しの場面とか。

役者のプロフィールによると、ダンサーが多く、そのせいか、所々、バレエ風の振りが。団七が走るのにバットマンって…。殺しのBGMに白鳥の湖も大袈裟すぎだし、合ってない。いっそ、もうバレエにしちゃったほうが、それなりに見られるのかも。まあ、ベジャールの「KABUKI」みたいのもあるけど。本水の代わりに、黒衣に飲み込まれていく演出は面白かった。

ツケは効果的に使ってた。見栄のようなことをしていたのだか、歌舞伎役者のようには決まらないところ、ツケ打ちが入ると、ピッと締まるのだ。

全体として、チープで、客席との距離感の近さなど、学園祭のよう。これが好きな人にはたまらないのかもしれないが、私は戸惑った。会場に入るとき、お祭り騒ぎの舞台の上を通らないと客席に行かれないしかけなのだが、いきなりすぎて、ノリについていけない。(というか、付き合いたくない)

舞台は横一本の花道みたいで、後ろの低くなっているところで、小道具を出したり、役者が扮装を変えたり。文楽の舞台裏のような感じ?

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