浅山鉄山(愛之助)の悪っぷりがイイ。無理やりお菊に言い寄るところとか、お菊をいびりたおして、意地悪そうにほくそ笑む表情とか、堪らない。
縄で縛って吊るしたり、竹で叩いたり、水攻めにかけたりと、まんまSMやん(笑)。こういうシーンに興奮するって、どういう心理なんだろう…(?д?)
惜しむらくは、苛められるお菊があんまり憐れっぽくないんだな。美しさのせい?でも、他の役者もあんまり想像できない。誰なら、いいんだろう。
「素襖落」
さすが、三津五郎!踊りで魅せる…なのだが、途中、意識が…(スミマセン)
巳之助が次郎冠者で共演してたけど、どこかぎこちない感じ。三郎吾をやった萬太郎がのびのびした踊りでよかった。姫御寮の梅枝は完成度高し。
「江戸唄情節」(タイトル覚えにくいよ。三味線やくざでいいじゃん)
ええ話や〜。
冒頭、「芸のためには、やくざから完全に足を洗え。そのためにはやくざと関わりのある女とも別れなさい」「芸をとるか、女をとるかだ」と諭すおふさ(秀太郎)の格好よさ。
弥市とお米がじゃらじゃらするのもイイし(美男美女だからね)、何より江戸言葉で啖呵をきる弥市が格好いい。(最初でてきたときは、一瞬違和感があったのだけど、たぶん、大阪の劇場で仁左衛門なのに…という戸惑いのせい)
後半は、美しい夫婦愛にうっとり。
三味線のシーンは、中盤、床に臥せるお米の傍らで爪弾くところがあって、これだけ!?と思ったら、終盤、たくさん聞かせてくれました。三味線のことはよく判らないけど、そりゃまあ、プロには比べようもないけど、長いソロはあるし、大変なことをやってるというのはよくわかる。弥市のセリフに「役者に合わせるんじゃなく、役者を乗せるつもりで弾く」というのがあったけど、音楽が良くないと、役者も活きない。もっと音楽にも関心を払おうと思ったり。
劇中劇で連獅子を踊ったのだが、三津五郎より愛之助のほうが、動きが大きくて、キレがあるように感じた。毛振りも勢いがあって、迫力たっぷり。回数も多く廻してたような。
ひとつだけ、ツッコミを入れたいのは、親分に言われて江戸を離れるとき、どうして博打なんかやってスッちゃうのよ!やむ無く小田原に落ち延びて…って、最初から上方に行っていれば、みんなハッピーだったのに(まあ、そうだったら芝居にならないのだが)。上方まで行かれないにしても、もうちょっとやむを得ない理由にならないものか。お金を盗まれるとか、病で動けなくなるとか…
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