2008年1月24日木曜日

1月8日 新春浅草歌舞伎 昼の部

「傾城反魂香」

これで3度目(!)のども又。

勘太郎の又兵はくどい、というか、何か小児麻痺のよう?しゃべれないというより、身のこなしそのものに不自由してるようで、やりすぎ感が鼻に付く。なんだか、修理之助よりも年下に見えてしまうのだ。

亀次郎のおとくは、ちょっと冷たい感じか。

愛之助が雅楽之助。こういう役ははまり役?よくやってるよね。

「弁天小僧」

七之助の弁天小僧。観るのは2回目だけど、今回力入り過ぎ?「知らざあ言って…」のところとか、セリフに力が入りすぎて、青筋立ってるみたい。(後日、テレビで見たら、勢いあまって唾を飛ばしまくってた)もそっと粋にできたらなあ。

南郷が獅童、愛之助の日本駄右衛門も2回目で悪くない。弁天小僧って、やっぱり、歌舞伎らしくていいな。

1月2日・4日 新春浅草歌舞伎 夜の部

思いがけず、初日のチケットが取れて行ってしまった浅草。2日、4日ともお年玉は愛之助でちょっとうれしい。

「金閣寺」

亀治郎の雪姫。見せ場の桜の花でねずみを描くところ、ちょっと桜が降りすぎなんでないのというくらい大量の桜吹雪で、まぶたについた花びらが邪魔そうだった。

獅童の松永大膳は、見栄えは十分。台詞回しは…てところ?

勘太郎の此下東吉が、井戸に落ちた碁笥を取るところ。最初に見たときは背景が滝と分からず(苦笑)きょとんとしてしまった…。

「与話情浮名横櫛」

愛之助の与三郎。江戸弁にも違和感を感じることなく、いい出来。2日は、お富との出会いのシーンで羽織を落とすところも上手くいってたし(4日はなかなか落ちず、脱いでるようだったけど)。ただ、前半の若旦さんも、後半のやくざ者も、いまいち役者じゃないというか、似合わないような気がしてしまった。
観てるとどうしても、仁左衛門の影がちらついてしまって。決して悪い出来ではないと思うのだけど。もう何回かやったら、板についてくるのかな。

七之助のお富。いい女かどうかは別にして、玉三郎仕込みという感じ。仁左衛門・玉三郎で是非とも観てみたい!と思ってしまった。

亀鶴の蝙蝠安。この人は、こういう気風のいい役が似合うね。

1月20日 歌舞伎座 夜の部

「鶴寿千歳」

松・歌昇、梅・錦之助、梅・孝太郎に加え、芝翫・富十郎の華やか(?)な舞踊。
うーん…あんまりよさがわかんなかった。正直。

「連獅子」

高麗屋親子の連獅子。
そういえばちゃんと連獅子を見るのは初めてだったのだけど、まあこんなもんか。
後半、幸四郎(すげー。一発変換した)が息切れしているようにも見えた。

「助六」

今回はこれがお目当て。海老蔵よりはいいかと…

団十郎の助六はさすがの存在感。花道から出てきて、番傘をばばっと広げるところとか、見栄えがする。
福助の揚巻も悪くない。声はまあ…。ところどころつぶれるような感じだけど、それはそれで。

思いがけず、花魁役で芝のぶが!相変わらず、かわいらしくて声が美しい。

通人の東蔵、「どんだけ~」「そんなの関係ねー」など、やりすぎずいい感じだった。

1月22日 国立劇場「小町村芝居正月」

1月は歌舞伎月間(苦笑)。これで6本目だ。

更新をサボっていたのでまとめて…

正月恒例の菊五郎劇場。

話の筋は分かりにくかったが、ところどころ見所が満載。

松緑が「暫」をやったりと、歌舞伎の見せ場を随所に織り込んだ演出は正月公演らしく華やかでいいね。1幕の終わりと大詰めの終わりで、勢ぞろいのところとか。

菊之助、若侍姿はいまいちなのだけど、娘姿は相変わらず綺麗。
小女郎狐になって、雪の降りしきるなかの立ち回りは溜息のでるような美しさ。

話の筋はとにかく分かりにくい。1幕の最後で唐突に勢ぞろいしちゃったり、誰がどうなってるのかも分からない状態で勢ぞろいって必要?

こちらでも誰かが「そんなの関係ねー」をやってたけど、使い方は歌舞伎座の東蔵のほうが上手かった。