2013年8月5日月曜日

8月4日 夏休み文楽特別講演 第2部

「妹背山婦女庭訓」

道行恋苧環はお三輪の呂勢大夫、求馬の咲甫太夫、橘姫の芳穂太夫…と大人数。だが、呂勢大夫の声はビン、と響く。ユニゾンでも一人の声が一歩前に出ているように感じられた。で、勘十郎のお三輪がいじらしくて、かわいらしくて。

前段がなくてよく解らないのだが、求馬はどう思ってお三輪に手をだしたのか。追っかけちゃうくらいだから、橘姫には気があるのだろうけど、お三輪は最初っから血のためだったとしたら、かわいそうすぎる。

鱶七上使の段、津駒大夫の熱演はよかったのだが、三味線の鶴沢寛治がちょっと、力弱く感じた。冒頭からちょっとテンポが遅いというか、音程がぼんやりしているというか、座っている姿から気力が感じられなくてちょっと心配。夏バテ?

最後、金殿の段の切を咲太夫。官女にいじめられ、復讐に身を焦がしたり、あげくは殺されちゃったりと、お三輪の感情の変化が巧みで聴きごたえ十分。

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