2日続けての大阪松竹座。夜の部は仁左衛門を堪能できた。
とはいえ…「三五大切」てこんな話だったっけ…?前に見た時と全然印象が違うんだけど??こんなに陰惨な話をどうして私は、人情話と思っていたのだろうか????
五人殺しの場とか、小万の殺しの場面とか、観たら思い出したけど、タイトルをみただけでは結びつけられなかった…orz。
ともかく!!!今回は源五郎の怨みの深さや執念、冷徹さなんかが物凄く伝わってきて、身震いするほど。仁左衛門の源五郎は、一旦許して帰ったと見せかけて復讐に訪れたり、1年以上も三五郎と小万を追い続けたりと、狂気の様が恐ろしい。そのくせ、小万の生首を胸に抱いて慈しむような表情を見せたり、花道で涙を浮かべたりと、情の深さも見せる。花道横の席だったので、表情がよく見えて、語りかけるように心情が伝わってきた。
なんかでも、この話って、理不尽のオンパレード。皆がやらなくてもいいことをやって不幸になっていくよなぁ…。短気は損気というか、先走らずに周りをよく見ましょうと言いたい!
愛之助は昼とはまた違って、小ずるいけど憎めない、すっきりした色男を好演。江戸弁も違和感はなかったなぁ。出足の、小万といちゃつくところとか、色気も十分(まあ、船上の濡れ場は、もっとやれぃ!と思ったけどww大先輩相手じゃあ、難しいか)
小万の芝雀は、ちょっと幸薄そうな風情が役に合って良かった。隣に座ってた奥様も言ってたけど、孝太郎だったらこうはならなかったかも。
松也の菊乃は昼よりもさらに良し。芝雀よりも全然年下なのに、道理をわきまえた先輩芸者みたいな風情すらあったような。
でもさあ…、あんだけ散々したひとが「さあそうですか」と討ち入に参加してしまうのは腑に落ちない。全てはあんたの思い込みが招いたんでしょうがっ!
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