「當世流小栗判官」
猿之助四十八選の一つ。亀治郎の猿之助襲名発表後、初めての芝居なので、観に行ってみた。
猿之助歌舞伎らしい、スペクタクルな、大がかりな舞台で、亀治郎は3役をこなして、出ずっぱりの大活躍。…だけどさあ。熱演過ぎて、何だか2幕目でおなかいっぱいな感じ。判官とお駒は3幕の早変わりなどあるから、兼ねる意味があるけど、浪七は別の人でもいいのでは?
笑也の照手姫は、可憐で美しい。これで50過ぎって、だれかが言っていたけど奇跡的。
獅童がやった橋蔵って、この役いるの?ちょっと頭の足りない役なのだけど、新撰組!の捨助だっけ?を誇張した感じで、歌舞伎らしくないというか、浮いている感じがした。引っ込みのところで、細マッチョの音楽を流したり、受けを狙っているのだろうけど、滑っちゃった感じ?
三郎をやった薪車が先月に続いてよかった。次郎役の猿弥はすっかり悪役が板についた感じだけど、薪車もなかなか。赤面の小悪党ぶりが、小憎らしくはまっていた。
遊行上人の愛之助は、不可もなく。
最後まで観て、猿之助歌舞伎は私はあんまり好きではないわ、と再認識した。見せどころいっぱいだし、大がかりな仕掛けで楽しませるけど、私には too much。ちょっと食傷気味。
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