2013年10月28日月曜日

10月12日 十月花形歌舞伎 夜の部

「夏祭浪花鑑」

愛之助の団七がはまり役。裾をからげたときに、むっちりと太い太ももが安定感があっていいのだ。これで、ひょろっと細い脚だとちょっと興ざめ。お梶の壱太郎やお辰の吉弥、三婦の翫雀、磯之丞の薪車と上方の役者さんが沢山でているのもうれしい。あ、丁稚役の吉太郎もいい味だしてた。徳兵衛の亀鶴もよかったし、どの役もうまくはまっていた。

珍しく、お鯛茶屋の場からの上演だったので、徳兵衛と団七の関係がよくわかるし、徳兵衛の見せ場が多いのもよかった。亀鶴の二枚目って、あまり見たことなかったかも。団七と2人で並ぶ場面も多くて、格好よかった。

壱太郎のお梶は美しいのだが、ちょっと硬いか。愛之助と並ぶと、美男美女でお似合い。

お辰の吉弥、すごくはまり役で、ほれぼれするいい女っぷりだったのだが、何だかちょっと堪能できない。頬に焼き鏝を当てるところなど、たっぷりと演じているのだが、それを受ける三婦の翫雀の反応が早すぎる気がした。もうちょっと間をもってくれると、よかったような。「こちの人が好いたのは…」のくだりも、花道の途中で立ち止まって、席に半分背を向けているので、表情がちゃんと見えなくてもったいない。